中国における日系企業の現状~高まる中国市場の魅力と現状の課題~

世界4大会計事務所の一つであるKPMGから「中国における日系企業の現状~高まる中国市場の魅力と現状の課題~」のレポートが配信されました。  規制 環境 日系 法令

KPMG 出典元 ⇒ https://home.kpmg/jp/ja/home/insights/2019/01/china-management-20190131.html

ポイントとして以下の項目が書かれています。

  • 迅速に移り変わる事業環境の中で、日本本社の現状理解に時間がかかり、結果対応が後手に回っている。
  • 中国は法改正が頻繁に行われ、かつすぐに運用されることがあるため、適時に対応しないと大きなリスクを抱え込むことになる。
  • 頻発する不正の対応に苦慮している。社内で発生する不正だけでなく、業務委託業者が絡む社外不正も発生している。
  • 税務調査がアグレッシブに行われており、その対応に膨大な時間とコストを要している。
  • 環境規制が想定以上に強化されており、対応を誤ると自社のオペレーションに影響が及んでしまう。

すべて、そのとおりと同感できる内容です。

環境規制に関する項目で「3.現地との認識ギャップ」に書かれている内容はポイントを捉えています。

「これまでの中国の甘い環境対策や賄賂社会のイメージが、まだ残っているかもしれませんが、中国政府はかなりのスピード感を持って、本格的な環境改革に取り組んでいます。一方、現地では本社からの決定を待っての判断となる場合が多く対応が遅れがちです。また、本社は根本的な解決策には足を踏み入れようとせず、現地で当局担当者との「コミュニケーション」を密接にして乗り切るようにという指示しているケースもあります。中国改革開放来、環境規制は中国にとって重要課題であり、現政権においてその強化が一段と強くなっています。各地での当局担当者との関係を利用した問題解決は抜本的なものででないケースが多く、むしろ問題を拡大するリスクすらあります。

日本の変化と中国の変化ではそのスピードが大きく異なります。ほんの少し前までは人治により様々な事が決められていました。従って、当局担当者との「コミュニケーション」は不可欠でした。しかし、現在は法治が基本となっていますので、当局担当者と面談しても「法律に則して対応してください」と言われるだけです。

完全に人治がなくなったわけではありませんが、法律・条例を守り事業運営を行うのは当然の責務であり、問題をうやむやにしてその場しのぎをする事は正しい選択ではないのでしょう。

当社では事業所が環境法令・条例・基準などに適合しているのかどうかの現状診断を多く行ってきましたが、非常に高い確率で違法行為が発見されています。

実は、最も重要なのは現状診断ではなく、その後の対応です。

現所診断でいくつかの違法状態が発見された後、対処方法を間違えると泥沼にはまってしまいます。

1.現状診断

2.問題点の抽出

3.適正な対処の方案を作成

4.対策の実施

1.~4.すべてが重要ではありますが、事業所の事情を加味した方案を作成しないと後に大きな痛手となって返ってきます。

昨年も当社に数件あったご相談事例を紹介します。

「ローカルスタッフとローカル環境コンサルに任せて進めて排気の環境対策を施したのだが、環境対策設備が稼働したら年に数回の活性炭入れ替え作業が必要で、年間にそのコストだけで数百万元になってしまった。何とかならないか?」

このようなご相談が昨年数件もありました。

何とかなるのですが、それには再度一から手続きをし直さなければならず、時間とコストが大きな負担となってしまいます。

正直なところ、手遅れですとお答えせざるを得ないのが実情です。

このような状況は対処の方案を作成する時に、総経理や日本人管理者が無関心で進めた結果です。

なぜ総経理や日本人管理者が無関心になってしまうのか?

それは環境法令・法規・条例と言う中国人でも専門家でなくては理解できないような内容を把握できない為、ローカルスタッフに任せるしかないと思われているからでしょう。

当社は日中両語での対応をしており、本社、総経理、日本人管理者の方に状態・状況をご理解頂く事にポイントを置いて業務を行っております。経営判断する方が現状を正確に判断できなくては正しい対応も不可能でしょう。

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