未来予想

今朝の新聞に興味深い記事がありました。

「大東京復興双六(すごろく)」と言う、大正14年(1925年)に子ども向け雑誌『良友』の新年号に付録として作成されたのが大東京復興双六です。 ※大正12年(1923年)9月、関東大震災により東京は壊滅的な被害を受けました。

これには甚大な被害から復興した東京の未来像が描かれており、当時まだ現実には実現していなかった「(1)地下鐵道(てつどう)」、「(8)ラヂオで音 楽」など15のマス目に描かれています。そして「上り」には、新年の双六らしく初日の出に照らされた街並みが描かれ、子どもたちを勇気づけよう、共に頑張 ろうという思いが伝わってきます。

(参考)
*地下鉄:昭和2年(1927年)12月  上野~浅草間、日本初の地下鉄開通
*ラジオ放送:大正14年(1925年)3月 東京・芝浦で日本初のラジオ放送開始

そして、この双六の13マス目には「(13)歩きながらお母さんとおはなし」という記述とともに懐中電話がでてきます。
小学生くらいの女の子が電話機の送話口のようなものを口の前にあてて、自宅にいるお母さんと話す様子が描かれています。
今からおよそ90年も前に、今や全世界に60億台以上普及している携帯電話のルーツが描かれていました。

「あったらいいな」、「あったら便利だな」と言う、人の想像から新たな物は創造されるのでしょう。

漫画の神様と呼ばれた手塚治虫。手塚治虫の漫画「鉄腕アトム」でも未来を予測した物が多く出てきます。

今から20年以上前のバブル全盛期に書かれた手塚治虫の日本の未来予想と言うのがあります。

・平均年齢が90歳を超え、80歳まで働くようになる。(老人大国)

・介護ロボットが活躍する。家庭・職場でもアシスタント。

・首都が移転、学究の場も移転(東京・大阪は経済都市として残る)

・交通網が発達するが地方都市がステロイド化し、特色がなくなる。

・自然林が破壊され、日本全土の50%の緑は失われるかもしれない。

・男女均等法が徹底して、職場での女性の幹部進出が増える。

・育児を他人任せにする母親が増え、家庭の在り方が変わってくる。

・日本は各国との経済摩擦その他のトラブルで一時、八方塞がりになる。

・企業は規模縮小、雇用関係が厳しく、失業者は最悪20%以上になる。

・韓国や中国など隣国が協力な国際地位を築いて、日本の競争相手になる。

・日本はすべての門戸を外国に向かって開かざるを得ず、日本の流通機構は根本的に改革しなければいけない。

・しかし、日本人の懸命な処世術は、これらの難関を巧妙に切り抜けて、再び繁栄に導く。

・貿易だけではなく、人材を各国に大量に輸出して、国際社会人としての地位を築く。

・21世紀にはいるとアメリカは最初の宇宙ステーション建造に精巧する。

日本は半導体産業では世界を凌駕し日本製宇宙ステーション建造計画がスタートする。

・宇宙ステーションは宇宙コロニー(一つの独立した国)である。そこは、地上とは全く別種の法律やしきたりが支配する。自然界に包まれないコンピューターと共存共栄の世界。

・そして、そこで生まれてくる子供たち宇宙の子が歴史を変える。

赤色の部分は、ほぼ的中していると思います。

私は個人的には、青色にした部分の

「しかし、日本人の懸命な処世術は、これらの難関を巧妙に切り抜けて、再び繁栄に導く。」

と言うところが好きです。

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