【中国】環境法令遵守は金融機関も無関心ではいられない

興味深い事案がありました。

6月28日に天津銀監局は平安銀行に行政処分を科しましたが、その内容は環境違反をしている企業に対して融資をした事での処罰です。※事由は、融資の事前調査不足で処罰されています。

天津銀監局:http://www.cbrc.gov.cn/chinese/home/docView/72DADDD519DD430CAA428275A3F198AD.html

関連ニュース:http://www.sohu.com/a/240374194_260616

この処罰の根拠は本年(2018年)1月13日に中国銀行業監督管理委員会より発布されました、《银监会关于进一步深化整治银行业市场乱象的通知》(银监发〔2018〕4号)となります。

中国银监会关于进一步深化整治银行业市场乱象的通知:http://www.cbrc.gov.cn/chinese/home/docDOC_ReadView/84BF855655F54ECDA63CBBD0048F6C15.html

この通知の中では、「违规为环保排放不达标、严重污染环境且整改无望的落后企业提供授信或融资」これら企業への融資を禁止する旨を通知しています。

※日本語訳:環境汚染物排出が基準を満たしていない、環境を汚染する、淘汰される落後業界企業などの企業への銀行保証・融資、これらを禁止するという通知です。

通知の冒頭を見てもらうとわかりますが、「各银监局,机关各部门,各政策性银行、大型银行、股份制银行,邮储银行,外资银行,金融资产管理公司」に向けて通知されていますので、日系のメガバンク(金融機関)も当然ながら対象となります。

しかしながら、未だ日系企業は危機意識に乏しく、更には相変わらず政府より紹介された環境コンサルに頼んだから大丈夫という、何ら根拠のない人頼みの体質が変わっておりません。この考え方では、永遠に呪縛から解かれる事はないでしょう。

すでに、様々な結果が政府から紹介されたコンサルに頼んでも無駄だった事が検証されているのですから、新たな発想と体制で挑むしかないのですが。

日本本社、日本人管理者が自ら状況を把握して指揮を出さなければ解決しないのですが、政府から紹介されたコンサルに依頼しても、当然ながら中国語でかつ専門分野ですので所詮は担当者任せになってしまい、永遠によくわからないうちに違反を繰り返す事となってしまいます。某日系空調メーカーは、2016年、2017年、2018年と同じ事業所が3年連続で環境違反で摘発されていますが、新たな体制と取り組みが必要でしょう。

※政府より紹介されたコンサルに問題があるのではなく、社内の体制に問題があるのです。

大手メーカーなど、日中両語で専門的に対応できる当社へ急ぎ全事業所の環境DD(デューデリジェンス)を依頼されるところも出てきましたが、日系全体として見れば0.1%にも満たないのでしょう。

上海だけでも毎月数社の日系企業が環境法令違反を起こしており、上場企業も多く含まれます。

日系企業の場合、多くは日系メガバンクとお取引をされておられますが、日系メガバンクも中国の法令に従い業務を行わなければいけないとなると、違反企業への融資はできない事となります。

おそらく、メガバンクの方たちも未だこの事の重大さを気付いていないのでしょう。

中国の環境問題は、中国で事業を行う製造業だけではなく、金融機関についてもコンプライアンスが問われる段階にきております。

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